September 2006

2006年9月2日(土)
スイス MONDAINE社の腕時計
 これまでの暑さも少しずつ遠ざかっているようで8月下旬以降,朝夕は涼しさを感じる日もやってきました。 蝉の声もすっかりトーンダウンしているようです。

 先日,オーバーホールに出していた腕時計が戻ってきました。 この時計,1995年に訪欧した際にスイスで見つけて手に入れたもの。 スイス国鉄のロゴ(上段の赤地に白い矢印と SBB CFF FFS の文字)がカッコイイ。  暫く使ってたのですがバッテリーを取り替えても遅れが目立つようになり,また秒針が少しずれていたのでオーバーホールに出すことにしました。

 スイスは多民族国家であり,ドイツ語,フランス語,イタリア語,ロマンシュ語の4つの公用語があります。 このうちロマンシュ語の使用人口は3万人ほどといわれ,スイス人口の 0.5% 以下とのこと。 時計にある SBB CFF FSS は,それぞれドイツ語 (Schweizerische BundesBahnen),フランス語 (Chemins de Fer Federaux suisses),そしてイタリア語 (Ferrovie Federali Svizzere) の「スイス国鉄」の略称で, スイスが多言語国家であることを表しています。

 この時計の製造元であるスイスの MONDAINE社が 1989年にスイス国鉄と独占契約を結び,スイス国鉄の公式時計となったことで,このようなデザインの時計が売り出されました。 時刻を重要視する鉄道業界で公式に使われており,スイスの各駅にはこれと同様のデザインの時計が使われています。  デザインも非常に見やすいので気に入ってます。


2006年9月3日(日)
 昨日,近くの中古パソコンショップを覗いてたら,英語を話す西洋系の方が「英語版のウィンドウズの OS やキーボードは,ドコニウッテイルデスカ〜?」とカタコトの日本語で店員に尋ねていました。  ウ〜ン,どこかにあるかなぁ? 秋葉原ならあるでしょうけど,福岡じゃどこにあるかなぁ...。

 バンコクではタイ語版の OS や タイ語キーボード が標準でしたが,英語版はもとより,フランス語やドイツ語,中国語そして日本語版の OS も正規・アングラを問わず比較的簡単に入手可能でした。 キーボードも, 日本語のものは入手できました。 日本に帰ってきて,外国語版の OS やキーボードについて全く無関心でしたが,昨日のやりとりを見聞きして,バンコクに住んでいた頃を思い出しました。  我々日本人にも,外国の方に立場で考えることが必要ですね。

 東から台風が近づいています。 今年は台風が東から来るケースが多いようですが,来週半ばに日本に接近でしょうか? 今後の進路にご注意下さい。


2006年9月9日(土)
旨そうなカニ,ん?
 先週末,このサイトの某ページにも登場された方が,ご家族で参上されました。 1年9か月振りの再会で,辺りの海洋生物展示施設などをご案内しました。  左の写真はその時撮ったもので,「さて,お値段はいくらかなぁ〜?」などと,鍋を頭に浮かべて下世話な想像をしたところであります。

 今日は一日,中国のナンバープレート を「分析」していましたが,中国の地名の表記方法が,悠久の歴史を基盤にしていることがよく判りました。  中国の各直轄市や省,自治区には漢字1文字の略称があり,これがナンバープレートの地域を表す文字として使われています。 中には現在の名称の一部をそのまま用いているものもありますが, 過去の国名や地域名などを略称にしているところもあるのです。 アメリカも,それぞれの州にはニックネームがあり,例えばカリフォルニア州であれば "Sunshine State" , 編集長がかつて過ごしたニューヨーク州であれば "Empire State" などと呼ばれており,車のナンバープレートにもシッカリ刻まれています。

 身の回りを見て,日本はどうでしょうか? 各都道府県の公認のニックネームや略称などは無く,ナンバープレートの地名表記も殆どが現在の地名,強いて挙げれば愛知県の「尾張小牧」と「三河」, それに福岡県の「筑豊(筑前と豊前の頭文字をとったもの)」くらいが辛うじて歴史を感じさせる程度。 あ〜,風情も無く,歴史を重んじていない日本文化の一端を垣間見るようです。


2006年9月10日(日)
中国・西安の大雁塔にある篆書作品
 今日は肌寒いほどの福岡でした。 天気予報によると,週明けも天候には恵まれないようです。

 毎日のようにいろんな出来事が報道されていますが,最近殊に気になることが世間一般の人々の漢字の理解力不足。  昨夜も報道番組で取り上げられていました。

 本サイトの「日本語の難しさ」で,日本語が世界的にも難しい言語だと解説していますが,その難しい言語を自由に操っている日本人ってスゴイなぁ... と思っていました。  普通に新聞を読めるためには,2000字程度の漢字を知っている必要がある訳ですから,一般の日本人はその程度の「漢字力」はあろうと思ってたのですが。

 報道によると最近のパソコンや携帯のメールの普及により,世間一般が(一部で?)記号や略称を使う風潮に流れ,漢字を使う機会が減っているとか。 その「弊害」で漢字の理解力の低下に繋がっているようです。  かつての洋画の名作に付いている字幕の漢字が,一部読めない或いは理解できないため,ストーリーについていけず,内容が理解できない人もいるらしい。 そのため,最近の洋画の字幕では,漢字に読み仮名(ルビ)を振ったり, 漢語表現を易しい言葉に置き換えるなど,字幕作成者はかつてなかったような苦労をしているとのこと。

 表意文字を理解することが,世界的に見ていかに「優位」かというのは,日本に居ては判らないかもしれません。 アメリカでは米語を,タイではタイ語を一から十まで読まなければ内容を理解できませんが, 中国や台湾では漢字を見ただけで大体の意味が掴めます。 言葉が話せなくても,筆談で相互の意思疎通が可能です。 8月に来訪した台湾の知己とも,一部は筆談で会話をしました。

 世界でも稀に見る表意文字を自由に操ることができる文化の中に生きているのに,それを手放すなんて... なんだか悲しいですねぇ。 顔文字や略語は,それはそれで否定はしませんが, これまでの歴史で培ってきた優位性は,これからの世代にも温存して欲しいものです。


2006年9月16日(土)
タイではスイカの時期 5個で100バーツ!
(2003年9月 バンコク郊外で)
 暦の上では今日から3連休。 遅い夏休みを取って,行楽の計画を立てられた方も多いのではないでしょうか。

 福岡では朝から激しい雷雨に見舞われ,夜明け前から9時過ぎまで雷鳴が響いていました。 沖縄西方海上の台風13号も九州方面に進路を取っているようで,日曜後半から月曜日にかけて接近または上陸が予想されています。  どうやら,この週末は大人しくしておいた方がよさそうです。

 このところ(というか,いつも)ネタがない日記ですが,今日はタイのスイカの写真でも。 タイでは丁度今頃がスイカの時期で,バンコクの郊外では路端でスイカが売られています。 価格は様々ですが,写真のものは5個で100バーツ(約300円)。  バンコクの街中のマーケットなどよりは格段に安い価格です。 ツアーなどで旅する方はグループで買い込んで,皆さんで分けるってのもあるでしょう。 でも,日本にまでは持って帰ってこれないので,宿に着いてみんなで分けましょう。  タイのスイカは日本に無い美味しさが特徴,一度お試しあれ!


2006年9月20日(水)
【緊急解説】
 タイで陸軍による「クーデター」が発生しましたね。 今朝から新聞やテレビで報道されていますが,おもしろタイリポート編集部では『気をつけるに越したことはないが, 過度に神経質になることもない』と分析しています。 その根拠としては,

  • 流血の事態が確認されていないこと。
  • 「クーデター」を起こした陸軍は,その辺の屋台は制圧したかもしれないが(笑),事実として空港を制圧していないこと。
  • バンコクには,居住者・旅行者合わせて5万人以上もの日本人が居るといわれているにもかかわらず,日本での報道の「重要度」が低いこと。
  • 日本のテレビ各局が,当たり前のようにバンコクからの中継リポートを報じていること。
  • 今回の「クーデター」の親分であるソンティ陸軍司令官(イスラム教徒)が国王の謁見を許され,国王に「事態」を報告していること。
などです。

 このところタイでは,権力を濫用して政権の主要ポストに親族や知己を据えたり,自分の所有する通信会社に有利にはたらくような国策を推進するなど, ここ数年やりたい放題のワガママを通していたタクシン・シナワットラー氏(元首相,前暫定首相)への世論の反発が蔓延っていました。 また, タイ政府の仏教擁護傾向の姿勢が,信仰の自由が許されているタイでイスラム教徒の反感を買い,特にマレーシア国境の深南部では, 暴動や仏教徒の殺害事件が毎日のように発生していました。

 世間の人気が無くなったタクシン君も一旦は4月に首相の座を降りると公言しておきながら,暫定首相などの肩書きでいつまでも権力の座に居座ったため, 国民の不満が蓄積し,結果的にタクシンが居ぬ間に国王寄りである陸軍が「クーデター」を起こしたものと編集部では分析しています。

 編集部の解説委員である'93年製ドラ息子君は,首相府を取り巻いている陸軍の戦車などの映像を流すバンコクからの報道を『いつも警護している警察が陸軍に代わっただけやん!』とスルドイ論評を下していました。

 今回の「クーデター」に関する,本サイト独自の解説は 緊急解説 クーデター 2006 にアップしています。 ご高覧下さい。


2006年9月23日(土)
 今日は秋分の日,彼岸でもありますね。 福岡は雲一つ無い晴天に恵まれました。 編集部員の'93年製ドラ息子君は,「クーデター」の論評が祟った(?)のか,今日は朝から発熱。 '99年製ワガママ娘も少しばかり胃腸の具合が良くない模様。  編集長も,九州北部を吹き荒れた台風13号のお陰で2日ばかり徹夜したのでお疲れモード。 この週末は大人しくしておきましょう。

 タイの方は大きな混乱もなく,どうやら落ち着いたようですね。 バンコク在住の先輩特派員から,今回の「クーデター」の背景などをレクチャーして戴きましたので,近日中に本サイト独自の分析リポートをアップする予定。 久し振りの御本家タイネタ, アテにすることなくご期待下さい!


2006年9月24日(日)
台風13号の爪痕
 話が前後して恐縮ですが,17〜18日にかけて九州北部に上陸した台風13号は,結構な被害を残して去っていきました。 車庫のカーポートの波板が一部飛ばされている家もあります。  近くの公園を散歩したら,大きな木々が折れたり倒れたりしています。 枝の撤去など後片付けが大変でしょう。 皆さんのところでは被害はありませんでしたか?  残念ながら被災された方には,お見舞い申し上げます。

 昨日の日記の「予告」どおり,昨日〜今日にかけてタイの「クーデター」について分析らしきことを行い,緊急解説 クーデター 2006 のページをアップしました。  久し振りにメインページにタイ関連の話題を提供できます。 所詮素人の付け刃的な解説(モドキ)ですから,タイ通の皆さまや大手報道機関の分析には足下にも及びませんが, 本サイトの読者の皆さんの理解の一助にでもなれば幸甚です。 詰めが甘いところは多々あろう事かと思いますが,「クーデター」分析のページをご高覧の上,お気づきの点などあればご指摘下さい。


2006年9月30日(土)
この頃の運動会風景
 今日は '96年製トンピン娘と '99年製ワガママ娘の小学校の運動会でした。 そこそこ陽が射したのですが, 気温はそれほど上がらず,心地よい風が通り過ぎていきました。 日陰では僅かに寒さを感じるほど。

 それにしても,最近の運動会風景は夏のビーチと見間違わんばかりに,ピクニック用の携帯用テーブルとパラソルが林立しています。 我が家にはそのような文明の産物がまだ伝来していないので, カンボディアで買った茣蓙を敷いて,家族でジベタリアンしてお昼の弁当を楽しみました。 たまには屋外で食事をするのもいいですね。

 今日は 8月26日の日記 に書いたとおり,今日は国産旅客機YS−11型機の国内線定期旅客路線のラストフライトでした。 福岡空港に見に行きたかったなぁ・・・。

 今週,タイでは28日(木)にスワンナプーン国際空港が漸く開港しましたね。 クーデターの影響を少しばかり心配したのですが,最終予定どおり開港したようです。 しかし開港はしたものの, 預けた荷物が出てくるまで異常に時間がかかったり,乗り継ぎ便に預けた荷物が間に合わないなど,新空港では混乱が生じているようです。 現時点でタイ旅行を計画されている方は,少し先延ばしするか, 必要な物は現地で調達すると割り切って,機内持込に荷物のみにする方が無難なようですよ。 スワンナプーン国際空港の開港を記念して,当サイトでも企画モノを考えていますので,アテにすることなくご期待下さい。