January 2004

2004年1月4日(土)
タイ北部チェンマイの街に上がる2004年の初日

 チョット遅れましたが,平成申年,あけましておめでとうございます。 日本を離れて3度目の正月です。 昨年は世界遺産のひとつ,カンボディアのアンコールワットで初日を拝みましたが, 今年も「今,ここでしかできないこと」を体験すべく,タイ北部のチェンマイで正月を迎え,タイ・ラオス・ミャンマー国境のゴールデン・トライアングルに潜入することにしました。

 昨年最後の日記をあげた12月30日夜,バンコクのホァランポーン駅からチェンマイ行きの寝台列車で出発して翌朝 9:30,予定より30分ほど遅れて(まぁ「上出来」かな?)北の終点,チェンマイに到着。  その日はチェンマイ観光をしましたが,いやぁ動物園の人気が凄い! なぜかって? 去年タイに初めてパンダが来たんですよ,それも2頭も。 新しもの・珍しもの大好きのタイ人達は挙ってパンダ見物。 動物園前でもメイド・インどこのかは判りませんが,大小パンダのぬいぐるみが大量に売られていました。 まぁ,かつての上野動物園の様相かな?

 元日はチェンマイから北東へ200kmほどのチェンライに移動,この途中で'93製ドラ息子と'99製ワガママ娘が不調を訴え出しました。 私もどうも腹の具合が良くない。 特にドラ息子は食事は全く受け付けず, 頭が痛いとウンウン唸るばかり。 空っぽの胃に頭痛薬はマズイので,何とかパンでも押し込んで頭痛薬を投与。 一晩寝たら完治ではないものの快方に向かいました。

ゴールデン・トライアングル 手前の家の向こう側にある小さな川がミャンマー・タイの国境

 さて翌2日,いよいよ今回のメイン・イベント,ゴールデン・トライアングル潜入です。 チェンライから北東に車で2時間ほど,メコン川が見えてくるとミャンマー, ラオスそしてタイの3つの国境が交わるポイントに到着です。  ここでは'99製ワガママ娘が最低の状況に陥り,夕刻宿に帰り着くまで音無しくしていました。

 かつては麻薬取引の巣窟だったこの地も,今ではただの観光地と化していますが,それはタイ側だけで川の向こうには何もありません。 ミャンマー側にはタイと日本の合資でカジノがポツンと(不自然に)建てられています。  これは賭博が禁じられているタイ人向け,その証拠(?)に,カジノへの電線はタイ側から繋がっていました。 う〜ん,電気代はどうやって払うんだろうか?

 3日はチェンライ市内のお寺を拝観し,夕方バンコクに帰着。 この頃には3人ともすっかり回復,いったい何をしに行ったのやら...。 

 さて,タイでも明日から仕事はじめ,また「フツ〜」の生活に戻ります。 今年は無事日本に帰国できるかなぁ? 今年もこのページのご愛顧,よろしくお願い致します。


2004年1月11日(日)


本日のガソリン価格
昨年2月比:ハイオク▲0.10
レギュラー+0.10,軽油▲0.20

 このところ,タイ全土でガソリン価格が高騰しているようです。 知人のタイ人の話によると「過去10年で一番高い」らしい。 新聞にもガソリンの高騰が伝えられ, これに伴う物価の上昇を懸念する政府が,何らかの措置を講じるような報道も伝えられています。 長らくお伝えしていなかったガソリン価格ですが,本日の価格は左の通り,前回紹介した2003年2月9日と比べると..., な〜んだ,去年の方が高いものもあるじゃないか。 でも,去年は騒いでなかったなぁ(自分が知らないだけなのかも...),毎年年始にはガソリン代が上がるのかなぁ? 今年だけ大騒ぎしてるのかなぁ? よく判りません。

 ところで昨日(1月10日:土)の夕方,雨が降りました。 いやぁ丸2か月ぶりの雨,シトシトって感じで2時間ほど降り続き,頭上で雷が炸裂しましたが,なんだか嬉しかったですね。  例年だとこの時期にはあまり降らない(昨年は2月14日に降雨記録あり)ようなのですが, 今年は降っちゃいました。 実際にこういう体験をすると,昨年12月に紹介した「雨乞い仏」の心境がわかるような気がします。 ウ〜ム,これで仏門の一つを極めたか? いやいや,まだまだであります!


2004年1月18日(日)


ワット ベンチャマボピット ドゥシット ワナーラーム(左)と ワット インドラ ヴィハーン(右)

 子供達が突然「お寺に連れてって!」と言い出しました。  小学校1年生の'96製トンピン娘が,学校の授業で「タイに関して興味あることをまとめるように」という宿題をもらってきたので,曜日ごとの仏さんを見たい!という次第。  そこで今日は,バンコクでもまだ行ってなかった ワット ベンチャマボピット ドゥシット ワナーラーム(大理石寺院)と ワット インドラ ヴィハーンに行ってみました。 えぇ〜,親バカかもしれませんが, 子供向けのエンターテイメントが極めて少ないこのバンコクで,仏教やお寺に興味を持ってくれた「老けた子供達」の姿を見て,退屈させなくてよかった... と,親として少しばかり安堵しているのであります(笑)。

 こちらに紹介しているとおり,タイでは曜日ごとの色が決まっていますが,これと同じく,例えば火曜日は横たわっている寝釈迦のように曜日ごとの仏さんも決まっています。 これを見たいと言い出した訳です。  早速知り合いのタイ人に曜日ごとの仏さんがあるお寺を聞き,ちょっと遠かったのですが,今日訪ねてみました。


偶然目撃した車両火災事故(左)と 昨年開通したユニークな構造のラマ8世橋(右)

 曜日別仏さんは,ワット インドラ ヴィハーンにあったので目的を達しましたが,なんとスアン・クラーブ宮殿近くのラーチャーシマー通りで,車両の火災事故を目撃してしまったのです!  街を歩いていると,同じ方向を見ている野次馬さんたちに出くわしたので,私も仲間入りをすると... どうやら車が激しく燃えているではありませんか! 遠くからではありますが,画像に納めたのが左の写真です。  これじゃ,ちょっと小さいからスクープにはならないな(笑)。 でも,乗ってた人たちは大丈夫だったかなぁ? 明日の地元新聞の報道を期待しましょう。

 ところでこちらの報道って,放送局や新聞社によって微妙に(時には激しく!)内容が異なる〜例えば事件・事故が起こった時刻や場所,死傷者の数など。 そういえば昨年,日本のある美少女コンテストの優勝賞金が, ある新聞では 50万円,他の新聞では 500万円と報道されてましたが...〜のですが,やっぱこれが「カルチャー」というのでしょうねぇ...。

 年が明けて「予定どおり」日記から週記にアップの頻度が落ちていますが,最近は本ページに関するお問い合わせをいくつか戴き,少しばかりは世間様のお役に立っているような空気を感じているこの頃であります。  このページをご高覧戴いている方々に厚く感謝いたします!


2004年1月24日(土)

日本とタイの鶏肉データ (2000年)
日 本生 産 量120万トン
輸 入 量56万トン
タイからの輸入13万トン
タ イ生 産 量112万トン
輸 出 量32万トン
日本向けの輸出13万トン
 1月22日は中国正月:Chainese New Year でした。 バンコクでも中華系の人たちが多く住むヤワラート方面は21日の「大晦日」から賑わっていたようで, 一般企業の中には21日〜23日は休業(正月休み)のところもあったようです。

 今日はこの中国正月のことでも書こうかなぁ... と思っていたら,大変なことになりましたよ,あなた! タイで鳥インフルエンザの人間への感染が確認されたのですよ!  で,何が大変かって? 鶏肉が食卓から遠ざかる恐れがあるんですよ。

 日本の肉類の食糧自給率は2000年の統計で 52%,日本の皆さんが日々食している肉の半分は「舶来品」です。 鶏肉に関しては2000年の統計ですが, 上の表のとおりで,輸入はタイからが最も多く,次がブラジル,中国と続きます。 輸入量はタイと中国で約半分を占めているとのこと。


美味しい鶏肉(タイ語で「ガイ」)も暫くオアズケか?

 中国は今日現在で鳥インフルエンザの発症は確認されていませんが,東南アジア諸国で軒並み感染が確認されていることから,鳥インフルエンザが見つかる可能性も否定できず,時間の問題かもしれません。  仮に日本で中国からの鶏肉の輸入も停まると,日本では輸入鶏肉の半分が上陸しない事態となります。 BSE で牛肉は危ない,今回の鳥インフルエンザで鶏肉も危ない... さぁ,どうしますか?

 鶏肉はタイでも指折りの輸出産品ですから,この問題はタイでも深刻です。 先日,日系商事会社の食品関係の方から聞いた話では,本来中国正月は鶏肉のタイ国内消費はグッと伸びるのが,今年はちっとも伸びていないとのこと。  中華系の人たちは比較的裕福な層の人たちが多いのですが,こういう事態を敏感に捉え,鶏肉や卵の消費を控えたからだろうとのことでした。 実は, タイでは昨年末から鶏が大量に死ぬケースが見られ,政府は「これは鳥コレラのためであり,人体への影響は無い」と発表してきました。 タイ政府が正式に鳥インフルエンザを確認した2日前には, タクシン首相が「鶏肉は大丈夫」というキャンペーンを行い,自ら鶏肉を食べる写真が新聞一面を飾ったばかり。 なんかタイミング悪いですねぇ...。 各地の養鶏場では鶏を処分したり,消毒するため仕事にならず,多くの労働者が解雇されているという実態もあるようで, タイ国内でも暫くは対応に追われそうです。

 今回の鳥インフルエンザに関して,食料の多くを輸入に頼らざるを得ない日本と,稼ぎ頭ともいえる輸出品が大きなダメージを受けているタイと,2つの面を見てみました。 さて,これを読んで戴いているアナタ, 何を感じましたか? そして,これからどうしますか?