November 2002

2002年11月3日(日)

プノンペンの繁華街セントラル・マーケット

 今年の日本は寒いようですね。 まだ11月というのに,北部九州では霙交じりの雨が降ったとか?

 こちらバンコクも尋常じゃなさそうです。 例年であれば,10月も後半になれば雨が降らなくなって,雨季が終わりを告げるのですが, どうも今年は雨季明けが遅れている模様。 11月になってもまだ雨が降っています。

 さて,サーカスに行ったりSLに乗ったりといろいろ忙しい「編集部」ですが,10月の終わりには,ちょっと思い立って,なんとカンボディアに行って来ました。  どこを観光したって訳ではありませんが,日本からならよほどじゃない限り「わざわざ」行かないところですからね,人生の肥やしにでもなればと思って。

 カンボディアは,概して物価が高い印象でした。 ガソリン20Lで US$25,日本並みか,日本より高いかも。 でも今回は(?), プノンペンで立ち寄った喫茶店や泊まった先のゲストハウスのおネェちゃんとユックリだべったりできて,いつもとはちょっと違う旅でした。  少しばかり心の洗濯になったようです。


2002年11月10日(日)


日本人学校の運動会

 今日は,バンコク日本人学校の年に1度の大運動会! 子供達は,日頃の鍛錬の成果をフルに発揮した1日でした。

 バンコクには,世界でも指折りの大規模な日本人学校があります。 小学部+中学部で生徒数 1860人ほど。 今日はその運動会でしたので, 両親や関係者なども含めると,5000人ほどが日本人学校に「集結」したことでしょう。 

 こうも大規模になると何かと大変で,生徒以外の応援家族は,予め申し込んだ「特別バス」以外では学校に入ることができません。 まぁ, 一度に数千人が集結するのですから,それぞれに車やタクシーなどで来られたら,学校周辺の方は迷惑この上ないことでしょうね。  仕方ないというか,なるほどと言うか,日本では考えにくいことです。


今月のガソリン価格
前月比▲B0.10〜0.70
 また昼の弁当も,生徒と家族は別々で,生徒は教室に戻って食べることになっています。 短時間で数千人の人間をコントロールするのは, 極めて困難でしょうから,これも致し方ないことですね。

 学校の運動場は決して「広い」とはいえない感じですので,運動会自体は芋洗いの様相。 競技に参加している我が愚息を探そうものなら, それは大変な労力を要するものです。 世間のお父様,お母様方は,望遠レンズが付いた一眼レフとビデオカメラを持ち歩き, お子様のご様子を納めようと何とか努力している模様ですが,ウチの一家は,学校側が準備してくれた体育館の土間に陣取って,家族みんなでゴロゴロしていました。  いったい何しに運動会に行ったのやら・・・。 まぁ,自分ではいい「休養」になりました。

 さて,我が家の近所のスタンドにおける今月のガソリン価格です。 先月と比べると,ちょっとばかり「値下がり」でした。  


2002年11月20日(水)


タイの灯籠・カトーン

 雨季明け,日本の秋の時期の年に一度のお祭りと言えば...,福岡では9月の放生会,鹿児島では11月のおはら祭でしたが, タイではロイカトーンです! (アルファベットでは "Loi krathong" と表記するので,ロイクラトーンとも言いますが,実際タイ語では「ラ」は殆ど発音されません)

 ロイカトーンは,旧暦の12月の満月の日にバナナの葉っぱなどで作った蓮の花の舟を水に浮かべることで,水に感謝し,また自分自身の不幸や災いを洗い流すと言われている伝統行事で, 日本で言えば,精霊流しのようなものでしょうか。 船には蝋燭や花火を立て,それに火をつけて川や運河に流します。

 タイ語で「ロイ」は浮かべる,「カトーン(クラトーン)」は水に浮かべる灯籠を意味します。 たくさんのカトーンが水に浮かぶ姿はそれは綺麗なものです。 タイでは, 全土でこの伝統行事を催しますが,中でもスコータイのロイカトーンは格別とか。

美しい女性も祭を盛り上げました
 

 今年は昨日(11月19日)がその満月の日でしたので,あちこちでロイカトーンの「お祭り」が催されました。 我が家でも娘が幼稚園でカトーンを作ってきたので, 近くの水たまりというか,池に行ってカトーンを流しました。

 夜を彩るロイカトーン,タイの若者にとっては,一番大事な彼・彼女と過ごすのがトレンディらしく,昨夜も一喜一憂した輩があちこちに居たことでしょう。 日本で言えば, クリスマスイブのようなものですかね。 クリスマスイブは,山下達郎のズバリその名の曲が流れますが,ロイカトーンでも「ロイカトーンの唄」があります。  ロイカトーンが近づくとあちこちで聞かれますよ。 カトーンを作ってきたウチの娘どもは幼稚園で習ってきたのか,タイ語のロイカトーン・ソングを不自由な日本語よりも上手に歌いこなしていました。

 あるロイカトーン・フェスティバルの会場では,スワイ(綺麗な)おねぇチャンがファッションショーをやってました。 服装の趣味は,お国柄や流行もあるでしょうから,人それぞれでしょうけど, ちょっとした目の保養にはなりました。

 ロイカトーンが終わると,タイでは短いながらも「冬」に入ります。 昼間はさすがに暑さが残りますが,朝晩は涼しいというか,肌寒いくらいになることもあります。 我々日本人にとっては, これから来年の1月くらいまでが過ごしやすい時期になりますね。

 そうそう,先週末に行った「スリンの象祭」のリポートを,久しぶりに「本家」にあげました。 ご高覧下さい。


2002年11月28日(木)


カンチャナブリに眠る無名戦士の墓

 かねてから行きたいと思っていたカンチャナブリに行ってきました。 カンチャナブリはバンコクの西150kmほどのところで, あの「戦場に架ける橋」で映画化された泰緬鉄道の起点に近い場所です。 タイと当時のビルマ(現在のミャンマー)を結ぶ総延長400kmほどの鉄路が,ジャングルや絶壁を越え, 当時の日本軍の指揮の下で1943年から僅か1年あまりで完成したことは驚異的なことですが,当時の劣悪な環境下で工事に携わった人々の中には, 命を落とした人たちも少なくありませんでした。 上の写真のように,カンチャナブリには,当時俘虜としてこの鉄道建設に従事し,不幸にも命を落とした人たちが,手厚く葬られています。  絵はがきやガイドブックに出てくる絶壁を走る鉄道の風景のみならず,当時の歴史や背景を訪ねたひとときでしたが,いろいろと考えさせられました。

 今でも世界の一部の地域では紛争や内戦などが発生していますが,テレビや新聞などのマスメディアから知る世界は,サハラ砂漠の一粒の砂よりも小さな情報でしょう。  実際には,我々がとても想像できないような劣悪な事態が繰り広げられているはずです。 平和な日本,そしてタイに生きていられることが,如何に幸せなことか, 少しばかり身に染みました。

 さて,このページのトップをご覧になって,気づいたことはありませんか? そうです,今日,カウンタをコソッと設置してみました。