Report 24

車のナンバープレートを分析
車が犇めくバンコクの街
 多くの車が犇めくバンコクの街。 毎日夥しい数の車が走り,それを眼にしています。  バンコクのタクシー料金表のページの最後で,車のナンバープレートの解説を紹介することにしてました。 やっとネタが揃ったので, ここに紹介することにしましょう。 ただ,ここで紹介するのは,タイの法令をキチッと調べた訳ではなく,日常の考察からの推測も(かなり)含まれていますので, 必ずしも正しいわけではありません。 お気づきの点,間違いなどあれば,ご指摘下さい。

 さて,まずはタイの車のナンバープレートの基本です。 下の写真をご覧下さい。 なお,こちらで英語ができる人は,ナンバープレートのことを "License Plate" とも呼ぶこともありますので,注意が必要です。

一般車両のナンバープレートの基本
(縦:約150mmx横:約300mm)
     
全般一般車 白地に黒字または白地に緑字
営業車 黄色地に黒字
リムジンの一部は,緑地に白字
新車 赤地に黒字
(1)の部分小型車 1桁のタイ文字,1桁の数字+1桁のタイ文字,
2桁のタイ文字のいずれか
大型車 2桁の数字
(2)の部分 1〜4桁の数字
(A)の部分 プレート発行の場所(プロビンス)の名前

 上の写真の例は,一般車両のナンバープレートです。 上の段は記号または番号,下の段(上の写真では青で囲った(A)の部分のタイ文字)はナンバープレートが発行された場所を示しているようです。  写真の例は「クルンテープ・マハナコーン」(バンコクのタイでの正式名称は,「クルンテープ・マハナコーン」に始まる長い長〜い名前です。 一般的にタイ語では「クルンテープ」と呼ばれています。 詳細は「世界一長い地名を探る」のページをご覧下さい。)と書いてありますので,バンコクで登録したことを示しています。

 下にナンバープレートの実例を示しますが,日本では緑ナンバーが営業車ですから,タイの黄色ナンバーと対応させれば判りやすいかと思います。  営業車の中でも,空港などでよく見かけるリムジンの一部(ベンツやボルボが多い)は薄い緑地に白字のナンバーをつけていますが,登録台数が少ないからか,数字は3桁以下のモノが多いようです。

 タイのナンバープレートで特徴的なのは普通車と大型車のナンバーが区別されていること,それに新車用の特別ナンバーがあることです。 普通車と大型車の境目は,これまでの考察では「トラック」「バス」は大型車となっているようです。  10人乗りくらいのマイクロバスは普通車のナンバーを付けている車と,大型車のナンバーを付けている車と両方あるようで,境目が明確ではないようです。 ちなみに,この国では普通車の乗車定員が明確でなく,タクシーでさえ法令上は運転手を含めて7人とか, 8人とか聞いたことがあります。 (実際,運転手以外に前に2人,後ろに5人の大人がタクシーに乗っている風景を度々眼にしたことあり)

 また,新車は登録後数週間〜1か月ほど赤ナンバーを付ける義務があります。 実際はディーラーが「正式ナンバー」を貰ってくるようで,赤ナンバーはそれまでの仮登録のようなものらしい。  この赤ナンバーは,一般車,営業車共通ですから,タクシーで赤ナンバーが付いているモノは,正真正銘の「新車」なのです!  話によると,この赤ナンバーは,夜間運転禁止とか,高速道路乗り入れ禁止とかいくつかの制約があるそうですが,実質的には守られていないケースが多いようです。(詳細は未調査)

ナンバープレートの実例
 一般車両
普通車大型車
一般車
営業車
リムジンの一部
新車
一般車,営業車共通
大型車にも新車登録
ナンバーはありますが
撮影できず

特 殊 車 両
王族関係車両外交官ナンバー
警察関係車両軍関係車両

 日本同様,一部の特殊車両には特別ナンバーが準備されており,王族関係,警察関係(これらは日本には無い?),軍関係,そして外交官ナンバーなどがあります。  軍関係車両のナンバーは一見特殊に見えますが,実はコレ,タイ語の数字(日本の漢数字同様,タイ語にもタイ語の数字があるのです!)が書かれているものであり,上記の例では "漆伍参零 (7530)" と書かれています。

 さて,如何でしたか? まぁ,単なるヲタクの話題と言えば,まぁそれまでですが,タクシーに乗る時なんぞ,少しばかりは役に立てば,このページを紹介した甲斐があろうモノです。  どなたか,役に立った方,こちら宛にレポート下さい。(2003年2月記)

 大型車の新車ナンバー情報と王族関係車両のプレートを追加。(2005年1月追記)

 本ページの姉妹ページとして,中国の「車のナンバープレート」のページを新設しました。(2006年9月追記)