Report 28

水上交通を楽しむ
〜チャオプラヤ・エクスプレス 船待編〜
バンコクっ子にも観光客にも人気のチャオプラヤ・エクスプレス

 「東洋のベニス」ともいわれるバンコクは,水上交通もよく発達しています。 BTS と並んで交通渋滞の影響を受けない水上交通は,地元の人たちは勿論,観光客にも人気です。  このページでは,バンコクの水上交通をご紹介しましょう。

 水上交通は大別して2つ,一つはチャオプラヤ川をバンコクの北隣の県ノンタブリまでを結ぶチャオプラヤエクスプレス,そしてもう一つはバンコク市内を縦横無尽に結ぶ運河を走る水上バスです。  チャオプラヤエクスプレスは観光客にも人気の船で,スタッフも英語が通じます。 まぁ陸上交通で言えば BTS の感じ。 一方の水上バスは,路線の調査や,ある程度のタイ語が必要なので, 陸上のバスの感覚です。 ここではまず,比較的簡単に利用できるチャオプラヤエクスプレスを利用してみましょう。


BTSサパンタクシン駅下のサトーン桟橋

 チャオプラヤエクスプレスは,チャオプラヤの川沿いの船着き場を結んでいるので,どこからでも乗船できます。 今回は比較的利用しやすい,BTS サパンタクシン駅下のサトーン桟橋〜ワットアルンへの渡し船が出るティエン桟橋をモデルに選んでみました。

 まずは,BTS でサパンタクシン(タクシン橋)まで行きましょう。 市内中央部からだったら,サイアム駅で乗り換えれば南西の終点 (S6) です。 駅はチャオプラヤ川に架かるタクシン橋のたもとにあります。 駅を出て階段を下りると,サトーン桟橋はすぐに見つけられるでしょう。  途中で水上タクシー(ロングティルボート)の勧誘がありますが,ひたすら無視です。

 この桟橋はチャオプラヤエクスプレスのみならず,周辺のリバーサイドホテルへの送迎用の船や,観光客向けのクルーズ船なども発着しています。 オリエンタルホテルなどの船に,思わず乗りたくなる気持ちは判りますが,今回は辛抱しましょう。

バンコク北方のノンタブリ

バンコク南部のランシンコーン寺
を結ぶ
チャオプラヤエクスプレス(左)は上の「看板(?!)」が目印

 さて,暫く待っていると下流(左方)から船がやってきます。 桟橋でも何やらタイ語のアナウンス,お客もざわつくので雰囲気で判るでしょう。 いよいよチャオプラヤエクスプレスの到着です。

船の乗降は素早く!(左) 船内で買う切符(右)

 ここで注意をひとつ。 チャオプラヤエクスプレスには「各駅停車」の普通便(旗無し)と,途中の桟橋を通過する急行便(黄色い旗で表示),特急便(赤 or オレンジの旗で表示)があります。  こちらのページ(英語)によると,旗付きの特急・急行便は平日の朝夕だけの運行のようですが,判らない時はスタッフに尋ねてみて下さい。  サトーン桟橋のスタッフは概ね英語が通じるようです。

 さぁ,船が来ましたよ。 船員がピ〜ピ〜と笛を鳴らして桟橋のお客を集めます。 船が桟橋に近づくタイミングを見て船に乗りましょう。 最初はちょっとコワいかもしれませんが,馴れれば大したことはありません。 我が家も子供3人連れて乗り降りしてますから(笑)。


週末でも観光客を中心に結構な賑わいよう 空いている座席が無い便もある


"Monk Space" はお坊さん用の場所

 船に乗ったら,奥に進みましょう。 暫くすると,バスと同様ジャラジャラと音を鳴らして車掌がやってきます。 「ワットアルン」と言えばOK,料金は8バーツ。(上の写真のキップは車掌が間違ってくれた6バーツのもの)

 この船,土日でも結構混んでいます。 西洋人が好んで乗っているようです。 (日本人の姿は BTS ほどは見かけない)

 もうひとつ,船の中での注意点です。 船の進行方向に向かって右後方には,"Space for Monks" という一角があります。 ここは,お坊さん専用の場所です。 お客の中にお坊さんがいなければ立っててもいいでしょうけど, お坊さんが来られたら場所を譲って下さい。 仏教を大切にするタイならではのルールですが,郷に入っては郷に従って下さい。

 さて,サトーンからティエンまで,どんな景色が待っているでしょうか? チャオプラヤ川からの景色を,次のページで少しばかりご紹介しましょう。(2003年9月記)