Report 32a

タイの電気事情
〜 滞在編 〜
 「これからタイに暫く住む」方,このページは必見ですぞよ! どうぞご高覧下さい。

 まずは,タイと日本で仕様が異なる代表的な電化製品をご紹介します。(というか,テレビとラジオくらいしか無いのですが) テレビやラジオを日本から持ち込む場合は,タイで受信できる方式や周波数が日本と違いますから, 十分注意が必要です。 テレビやラジオはタイでも一般的に売られていますから,こちらで入手する方法もあります。(但し,取扱説明書は主にタイ語,稀に英語版が入っていることあり。)

<タイと日本の家庭電化製品仕様比較>
 タ イ日 本
テレビ映像方式PAL方式NTSC方式
アナログ
放送周波数
47〜230MHz (VHF)
470〜630MHz (UHF)
91.75〜221.75MHz (VHF)
471.25〜769.75MHz (UHF)
FMラジオ周波数帯88〜108MHz76〜90MHz
(一部 76〜108MHz 仕様もあり)


200V => 110V に変換するトランスの一例
 まぁそうは言っても,日本で使い慣れたものをタイに持ってきたいアナタの気持ちもよく判ります。 こうして「エラそ〜」に書いている私だって, 後述のとおりこちらに来る時はいろんなものを持ってきました。

 日本から持ってきたものをこちらで使うに当たっては,電圧をタイの 200V から日本仕様の 100V(または 110V)に変換しなければなりません。 この電圧を変換する機器がトランス(変圧器)です。

 タイでは家庭用のトランスは,小型 (100Wクラス) から大型 (2000Wクラス) のものまで多種売られており,価格は新品でも日本より安いので,滞在される方はこちらで入手されることをオススメします。 日本人がタイを離れる時に, ガレージセールや日本語のコミュニティー・ペーパーの紙上などで売りに出すことも多々あり,うまく探せば更に安価で入手可能です。


 えぇ〜僭越ではありますが,ここで我が家の現在のトランス使用状況をご紹介しましょう。 まぁ,これは単なる一例です。 皆さんそれぞれにこだわりや生活スタイルがあるでしょうから, 参考になれば幸甚です。

 我が家では,日本から持ち込んだ家庭電化製品を下表のとおり,4台のトランスで賄っています。

<我が家の 100V 機器と接続トランス容量>
日本から持ち込んだ100V機器接続トランス容量 [W]
(勝手につけた名称)
機 器 名消費電力
食器乾燥機330W500W
(トモヤン)
コーヒーミル140W
子機付きFAX130W500W
(アキゴン)
FAX子機充電台4VA
ノートパソコン160VA
外付けハードディスク40VA
ビデオデッキ20W500W
(ヒョットコ)
ステレオコンポ103W
MD充電台10VA
デジタルビデオアダプタ8VA
ステレオコンポ73W200W
(タロベェ)
テレビ80W


消費電力 ("W" または "VA") で
トランス容量を選ぼう
 上の表でお判りのとおり,接続トランス容量 (W) は消費電力("W" または "VA")の合計より大さくなければ危険です。  トランスは電気が流れている時は発熱します。 バンコクでは日本より平均気温が高いことと,こちらのトランスの品質が必ずしも「完璧」でないことを考慮して, トランス1台当たりに繋ぐ電化製品の消費電力("W" または "VA" = このページや前のページの写真の青枠の数字)の合計は,トランス容量 (W) の 70〜80% 程度以下に抑えることをお薦めします。 我が家では「トモヤン」トランスがちょっと注意すべきかな。 まぁ食器乾燥機とコーヒーミルは同時に使う事はまずありませんが。

 「タロベェ」トランスに繋がっているテレビ,こちらでマトモに使えないのを覚悟で,ビデオ観賞(モニタ)用に持ってきたものです。 でも, こちらで入手したテレビで日本のビデオデッキの映像を見ることができました(NTSC/PAL のどちらの方式の映像も見ることができる)ので, 今は専ら撮影後のデジカメの「モニタ」と化しております。 日本に放置しているよりは,こうして時々電気を通しておく方が日本に持って帰っても暫くは使えます。

 これからタイに暫く滞在される方へのアドバイスとしては,

  1. 価格の高低はあれど,日本で通常使っている殆どの電化製品は入手可能。
  2. よほど愛着があるもの以外は,わざわざ持ってくる必要はない。
  3. タイでの滞在期間が終わった後,日本に持ち帰ってでも使うつもりがあるような愛着があるものは持ってくるべき〜電化製品は一般的に日頃から電気を通しておかないと, 数年使わないまま,いきなり電気を通すと壊れやすい〜。
  4. 不意の停電に備えてデスクトップ・パソコンなどには,5〜10分程度持つ UPS(無停電電源)を接続することが望ましい。

というところでしょうか。 ちなみに,電話や FAX は 100V のトランスさえあれば,日本のものをそのままタイの電話線に繋いで使えるようです。

 以上ちょっと長くなりましたが,タイの電気事情をご紹介しました。(2004年2月記)