Report 10 | |||
不思議な郵便事情 | |||
さて,上の2つの写真,左はバンコクの街中でよく見かけるポストです。
タイでは日本と同様,郵便のイメージカラーは「赤」です。 (蛇足ですが,アメリカは「青」,ヨーロッパ諸国では「黄」
をイメージカラーにしている国が多いようです。) ポストは「バンコク市内向け」と「その他地域向け」の2つの口があります。
まぁ,普通のありふれたポストであります。 右は,日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが,バンコクのあちこちで見かける小荷物発送のオフィスで, 書類をはじめとするさまざまな荷物を,FedexやTNTなどいろいろな運送会社を使って送ることができます。 人の集まりそうなショッピングセンターや,ビジネス街などにオフィスを展開しています。 アメリカでも同様なオフィスがありました。 さて,上の2つは密接な(?)関連があるのですが,どんな関係かな? それにはタイの郵便事情が大きく影響しています。 日本の郵便事情の良さは世界でも指折りで,郵便物が届かないことは殆どと言っていいほどありませんよね。 ところが,国が変われば日本の「当たり前」が,そうじゃなくなって仕舞うわけで,タイの郵便事情はちょっと不安定です。 今までに見聞きした話を総合すると,タイの郵便事情は次のような傾向が強いようです。
システムをご紹介しましょう。 オフィスに行くと,郵便物も扱ってくれ,切手も販売しています。 しかし, 支払う金額は切手の額面以上になります。 例えば日本向けのエアメール(葉書)はB12(2001年10月現在)ですが, このようなオフィスに持ち込むと,B14-15 取られます。 上乗せ分は,彼らに言わせると「オレ達が郵便局まで持って行ってやるんだから, その運搬賃ナノダ」とのこと。 勿論自分で郵便局に行けばB12で済みますけどね。 上乗せ分は一人当たり一度に持ち込む郵便物の数量で違い, 多くなればなるほど上乗せ分の比率が割引になります。 100通くらい持ち込めば上乗せ分は10-15%程度かな(ウロ覚えの未確認情報)。 タイ関係のガイドブックで,日本向けの郵便料金に「バラツキ」があるのは,恐らくこういうオフィスから郵便物を出したからと考えられます。 これが違法か適法かは知る由もありませんが,どこの国も商魂の逞しさは変わらないようですね。 かといってタイの郵便当局が何かやってるかというと, そんな話も聞きません。 タイで郵便を確実に届けるには,小荷物の発送オフィスで「定価」以上支払うなり,自ら郵便局に出向いて書留で発送するなど, それなりの「努力」を要するようです。(2001年10月記)
バンコク滞在中に,バンコク及びその周辺の任意の5つの郵便ポストから自宅宛に葉書を出して郵便事情を調査してみたところ,5通とも数日以内に届きました。 このことから郵便事情の改善の様子はうかがえますが,その一方で郵送による電話や電気の請求書が届かず,予告無く停められたというケースが後を絶たないようです。 このような場合,電話公社や電力公社に文句を言っても「郵便で出したから後のことは判らない」と言われ,また郵便局に尋ねても「判らない」と言われるだけです。 (まぁ,タイ語でこれだけ文句が言えればタイで幸せに過ごせますが…笑) 従って,上記のとおり郵便を確実に届ける「努力」は不可欠のようです。 ちなみにバンコクの郵便ポスト,写真のとおりどこも「嵩上げ」してありますが,これって地下鉄の入口同様,水害対策〜昔からのバンコクの「智恵」〜なのでしょかね? (2004年8月追記) |