Europe Report 3.4

ハルテン シュタイン ホテル
 アーンネムの街から西のOosterbeek(オーステルベーク)に佇む,このハルテンシュタインホテルこそ,マーケット・ガーデン作戦において連合軍側の作戦司令部となったところです。

アーンネムの中心から西に5kmほどの場所に位置するハルテンシュタインホテル
現在は"Airborne Museum"として公開されている


Airborne Museum の案内

 この建物は1860年代に広大な敷地に建てられ20世紀初頭まで私邸として使われてたようですが,オーナーの亡後は財団の所有となり,療養所として貸されていました。  1942年に地元のRenkum/Oosterbeek当局が建物を買い上げ,ホテルとして開業,1944年9月のマーケット・ガーデン作戦では連合軍側のMajor-General R.E. Urquhart(アーカット少将)率いる,イギリス・第1空挺師団の作戦司令部として使われました。  大戦中も何とか残った建物は,1945年にホテルとして再開しています。

 一方,Airborne Museum(空挺博物館)は,この作戦で苦戦を強いられたイギリスやポーランドの将兵達を讃えて,終戦後間もない1949年に,このハルテンシュタインホテルの西に位置するDoorwerth Castleにオープンしました。  その後1978年に,Major-General R.E. Urquhart(アーカット少将)自らの手でハルテンシュタインホテルに移され,現在に至っています。

 今では年間7〜10万人がこの博物館を訪れ,その半数は外国からの訪問者とのこと。 確かにWeb Pageなどを辿っていくと,主にイギリスからの「戦跡探訪」ツアーの中に,マーケット・ガーデン作戦をターゲットとしてアーンネムを訪れ, その中にこの博物館が含まれているものが多くあるようです。 また,当時の作戦に参加した退役軍人が集まり,作戦の戦没者を追悼する式典が毎年9月に開催されています。

 前ページのArnhem War Museum'40-45に較べると「綺麗すぎる」この博物館は,マーケット・ガーデン作戦に関する展示物が殆どで,当時の資料や写真はもとより,映像や音声,リアル感溢れるジオラマなどにより,判りやすく紹介されていました。  また,マーケット・ガーデン作戦関連の書籍や地図,記念切手などのグッズも充実していました。

 マーケット・ガーデン作戦についての「基礎知識」を得たい方は,まずここを訪れるといいでしょう。 入場料は大人4ユーロ(2002年2月現在)でした。


展示物の一部 作戦当時の空挺部隊の様子(左)とレーダー(右)

「サボリ!」と言われるかもしれませんが,この博物館の様子はこちらこちら(共に日本語)でも紹介されています。  また,こちらでは,Airborne Museumのホームページ(英語)を見ることができます。
 さて,次ではいよいよ,マーケット・ガーデン作戦の舞台となったあの「橋」に向かいます。

Airborne Museumのパンフレット(英語版)
羽ばたく馬のシンボルはイギリス・第1空挺師団のもの


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