Europe Report 3.3
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あの時を偲ぶ博物館 |
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アーンネムで最初に訪れたのは,街から北の方に位置する"Arnhem War Museum '40-45"です。 ここはScheaarsbergenのかつての学校の校舎を博物館にして,
1994年5月に開館した2階建ての博物館です。
アーンネムの中心,鉄道駅から北北西6kmほどの場所に位置する "Arnhem War Museum '40-45" |
ここはマーケット・ガーデン作戦が展開された当時,ドイツ軍の支配下にあった地域で,作戦そのものというより,時のオランダの人々の生活に重点を置いて紹介しています。 |
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橋での戦闘の様子を伝えるジオラマ |
当時の郵便,流通していた通貨,ドイツ軍に隠れて傍受していたラジオ受信機やレジスタンスの隠れ家などの地下活動の様子なども所狭しと展示されていました。
作戦自体に関する展示も充実しており,左の写真のとおり戦闘が行われたアーンネム橋の様子や,当時の記録写真,実際に作戦に参加した兵士の記録なども展示されていました。
しかし,圧巻だったのは博物館の内外に所狭しと並べられた(というより,まだ全ては整理がついていない?!)連合軍,ドイツ軍双方が使用した夥しい数の火器類や通信機器などの戦闘装備です。 |
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第2次大戦当時の旧ソ連製通信機 |
建物の外には当時の戦車や大砲などの重火器類が,また建物内部には入ってすぐのところに拳銃,小銃,狙撃銃,機関銃,手榴弾などの小火器類が展示してありました。 ガンマニアだったら垂涎の逸品揃いでしょう。
2階に行くと,当時の軍事用通信機のオンパレード。 右の写真に示す旧ソ連製のものをはじめ,英,米,独と各国の通信機が当時の様子ままで,デパートの家電製品売り場の如く「山積み」してありました。
この博物館では,マーケット・ガーデン作戦に参加したり,当時アーンネムに住んでいて作戦に何らかの形で関わった人たち(もうみんな老人になってしまっています)がボランティアでガイドを務めています。
私もガイドのおじいさんに,展示品の解説や当時の話などを聞かせてもらいました。 次回訪問する時に,彼らの口から再び経験談を聞くことができるでしょうか?
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この博物館は,次ページの「ハルテン シュタイン ホテル」に較べると少し寂れた感じではありますが,マーケット・ガーデン作戦を「研究」する者にとっては,
不可欠な場所の一つといえるでしょう。 皆さんも機会があれば,一度訪れてみては如何でしょうか。
Arnhem War Meseum構内に「展示(?)」されている米軍M4シャーマン戦車の残骸 |
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