Report 30

水出しカフェーを味わう

1996年以来愛用の電動ミル(左)

 毎朝飲む一杯のカフェー,旨いですねぇ,「一日の始まり」って感じがします。 私はカフェーが好きなので,毎朝飲んでいます。  いきなりこんな話題になりましたが,今回はバンコクで美味しいカフェーを味わう術をご紹介します。

 その前に「"カフェー"なんて,気取った言葉使うんじゃねぇ!」という貴方に,なぜこのページは「カフェー」で通すのかをお知らせしておきますね。  それはタイ語と密接な関係があるからです。 タイ語で「コー」とは,英語で言えば "Please" とか "Give me" の意,即ち「下さい」という意味になります。  そして「ヒー」とは,ちょっとダイレクトには触れにくいのですが,女性「そのもの」を示す言葉なのです。 だから,日本人のオヂさんなんかがこちらのレストランなどで, ウェイターの女性に「お〜ぃネェちゃん,コーヒー,コーヒー!」なんてことを言うと,慣れてない(初々しい?)女の子なんかは,顔を真っ赤にして, 最悪は引っぱたかれることもあるやもしれません。 十分ご注意下さい。


今までは普通にドリップで入れてたけど...

 こちらではカフェーはまだインスタントが主流ですが,ここ数年はスターバックスなどが出現し,「ハイソ」層を中心に徐々にレギュラーカフェーが拡がりつつあるようです。  私はこちらに来た当初から,買ってきたカフェーの豆を持参の電動ミルで挽き,普通のドリップで飲んでいました。 豆はデパートの食品売り場や外国人向けのスーパーマーケットなどで売られており, 種類や産地によって 100g 当たり 40〜200バーツ(約110〜550円程度)ほどの価格です。

 いろいろと店を変え,豆を変えてみましたが,どうも妙な苦みというか渋みだけが後に残るのが気になっていました。 そんな話を地元の日本人にすると「水のせいでは?」と言われる方もありました。  まぁ,カフェーが好きだと言っても水まであちこち求めるほどではない,何かウマく飲める手はないかなぁ...と思っていたところ,日本からの訪問者が『お茶パック』を持ってきてくれました。 そう, 茶葉を入れて急須に入れとくと,あとの手入れがラクというアレです。

 !! そう,コレなのです。 コレを使って水出しカフェー(ダッチカフェーとも呼ばれます)を作ってみよう! そう思い立ったのが,今回のきっかけでありました。  それでは,家庭でできる簡単な水出しカフェー講座の始まり始まり〜...。


(1)
少し細かく挽いたカフェーをお茶パックに入れる。 パックにはカフェーを入れすぎないように。
豆に見合った量の水を適当なポットに入れる。
(2)
カフェー入りのパックを水が入ったポットにドボン! このまま8時間ほど放置します。 夜の10時頃にこうしておくと...
(3)
朝の6時には,このように琥珀色の旨そうなカフェーが仕上がってます。
(4)
お茶パックの「品質」によりますが,カフェーの粉がパックから少量出ていることもあるので,普通のドリップのように濾すといいですよ。
(5)
最後はお好みに応じて電子レンジででも温めて下さい。 これで出来上がり〜!

 さて,待望の水出しカフェーの出来上がり。 味の方は如何かな? ズズーッ......... う〜ん,気になってた妙な渋みが消えています。  味が少し丸くなった感じ,自分では満足の出来でした。


氷を乗せても水出しカフェーが飲めますよ

 この水出しカフェーの入れ方のポイントはお茶パックの「品質」で,変に目が粗いとカフェーの粉末が外に出てしまいます。  今のところでは 100円ショップで名が知れている「ダ●ソー」の 77枚入りのものが良さそうです。

 お茶パックが無い場合は,写真のように普通のドリップと同様にして,氷を乗せておく方法があります。 溶ける時間は周囲温度によりますが, バンコク(周囲温度25〜30℃)では,8時間もあれば全部溶けてしまいます。 この方法では,ドリップのカフェーの粉末の量が多すぎると, 氷が溶ける間に豆全体に水分が行き渡らないので注意が必要です。 皆さん人それぞれの「濃度」があるでしょうから,豆や水・氷の量は何度か試してご自分の量を決められることをお奨めします。

 如何でしょう,いつものカフェーの味にちょっと物足りなさを感じてるアナタ,一度水出しカフェーに挑戦してみては?(2003年12月記)



 次ページでは,旅先でもこの水出しカフェーが楽しめる「秘策」をご紹介しています。(2004年8月追記)