Report 52 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
遂に日本で公開! タイ映画「レター」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
本サイトの編集部がまだバンコクにあった2004年、当時のバンコク世界映画祭を取材して「タイの映画事情」のページを本サイトにリリースしました。 このページでご紹介する映画は、
まさにその頃にタイで大ヒットしたラブ・ストーリーです。 最近では日本でも、映画祭や独立系映画館、あるいは DVD などでタイの映画を視ることができるようになりました。 メジャーなタイ映画といえば、「七人のマッハ」や「アタックナンバーハーフ」などのアクションものが中心、「フェーン・ジャン(ぼくの恋人)」という、 ほのぼの路線も公開されました。 今回日本で公開される「レター 僕を忘れないで」(原題は the Letter、タイ語ではチョットマーイラック)は、2004年のタイの興業収入第4位(4800万バーツ:約1億4千万円)を記録した映画で、『タイ全国民の目を涙で濡らし、大ヒットを記録した愛の傑作』です。
この映画は、タイのテレビ界に長年携わってきたドゥアンガモン・リムチャルーンが、韓国で1997年に公開された恋愛映画の名作「手紙」に触発され、早い段階からリメイク権を手に入れていました。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
ドゥアンガモンは、タイ人の人生観や恋愛観を織り込んでリメイクした作品を作りたいと考え、この映画の監督を、仕事仲間で親友でもある女優のパゥーン・チャンタラッシリに提案します。 しかし、パゥーンは女優としてタイのテレビ界で一定の地位を築いていたことから躊躇していました。 そのうちドゥアンガモンが病に冒され、
余命が長くないことが分かると、パゥーンは映画を撮ることを決断します。
主演のトン役には、監督のパゥーンと、この映画のプロデューサーを務めたドゥアンガモン、それに製作総指揮兼プロデューサーのノンスィー・ニミブットの3人でアタポーン・ティーマーゴーンに決めました。 アタポーンは、タイのテレビドラマを中心に活躍し、
凄みのある悪役のイメージが強く、脇役が多かったのですが、「本作のトン役には彼しかいない」と3人の意見が一致しての抜擢だったとのことです。
相手役のディウには、高い演技力を持つ女優から最終的に絞られた5人の中から、テレビドラマでの豊富な経験を持つエーン・トーンプラソムが選ばれました。 タイでは、テレビドラマと映画の世界が比較的明確に分かれており、活動の拠点がテレビドラマだったエーンは、映画の主演を今回初めて務めました。
映画の撮影では、テレビ界の大女優:エーンとの共演に、脇役が多かったアタポーンは気後れしてたそうですが、これは映画の中のディウとトンの関係にも似ていたことから、結果的には優れた演出に繋がったと、監督のパゥーンはインタビューの中でも語っています。
この作品製作の「発起人」であったドゥアンガモンは、プロデューサーとして映画製作に携わっていましたが、残念ながら完成を見ることなく2003年12月8日、39歳でこの世を去りました。 映画の中でトンがディウのために残した「僕を忘れないで」という言葉は、
ドゥアンガモンが最後に残した人々へのメッセージだと、パゥーン監督は受けとめています。
タイの映画史上、珠玉のラブストーリーである「レター 僕を忘れないで」は、2007年10月13日(土)から東京新宿の K's cinema を皮切りに、順次全国で公開されていきます。 この素晴らしい作品を通じて、タイを少しでも身近に感じていただければ幸甚です。
「レター 僕を忘れないで」の公式サイトは、http://www.letter-movie.jp/index.html に準備されています。 こちらもご覧下さい。(2007年9月記)
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