Report 34 | ||
蛙が見た日本 3年ぶりの日本の印象 | ||
2004年4月13日の日記に書いたとおり,家族の生活立ち上げのため,ほぼ3年ぶりに〜ホントは2003年8月にも帰国したのですが〜日本の生活を「体験」してきました。
このページでは,長いこと井の中に居た蛙<かわず>が,久しぶりに「在日日本人」を体験して感じたことなどをご紹介しましょう。 2004年4月2日(金)に,実質3年ぶりの日本に帰って最初に食べた日本製の和食,何だと思いますか? バンコクから日本への直行便はバンコクを夜中に出て,日本に朝着くのですが,私は「これ」を味わいたいばかりに, 機内食は全てキャンセルしたほど。 いやぁ,やっぱり日本の「これ」は美味かった! その「これ」とは,すき焼きでも,天ぷらでも,そして寿司でもなく,実はうどんなのです。 なぜうどんなのか? なぜって聞かれても明解はできないのですが,私が米の文化圏のタイに住んでいたからかもしれません。 麦の文化圏の欧米だったら, 「これ」が寿司になるのかもしれませんね。 バンコクでもうどんは食べられましたが,麺の具合といい,つゆの出汁といい,やっぱり「本家」の日本には敵いませんよ。 いやぁ,久しぶりの本場のうどんは美味いものでした。
最近の日本では畳を敬遠する傾向もあるようですが,畳は湿潤で四季がある気候や生活スタイルに密着しており,日本での生活には必須のアイテムです。 試しに畳が無い〜ここでいう「畳が無い」というのは,自分の住まいのみならず, 自分の行動範囲全てに全く「畳が無い」ことを意味します〜生活を1年ほど味わって見て下さい。 イ草の香りでリラックスできる,ゴロンと横になれる,その辺どこにでも座り込める,夏は冷ややか・冬は暖か,茶碗や皿を落としても割れることが少ない,子供が遊んでも怪我をしにくい,畳の呼吸により部屋の湿度をコントロールできる etc etc... 別に畳屋さんのマワシモノではありませんが,畳が無い生活を自分で体験してみて〜アメリカで10か月+バンコクで2年8か月〜初めて,畳が如何に日本人の生活に密着しているかが実感できるものです。 | ||
私はバンコクに住む前に温泉が多い地域に住んでたので,家族でしょっちゅう温泉に行ってました。 そのまま飲めるような綺麗な水を溢れんばかりにタップリと溜める,世界的な眼で見れば贅沢とも言える日本の風呂,これもまた日本の文化の一つです。 夏はぬるめの湯につかり浴衣を掛けて夕涼み,冬は熱めの湯を浴びて十分暖まって床に就く。 翌日残った湯は掃除や洗濯に使ったり,庭に撒いたりとリサイクルにも貢献。 日本人の智慧ですね。 長いことシャワーばかりの生活が続くと,湯にも浸かりたくなるもの。 そういうアナタはやっぱり日本人なのです。 | ||
こちらでご紹介しているとおり,タイでは「洋式」と「タイ式」が混在してます。 「洋式」は日本でもお馴染みの腰掛けタイプ, 「タイ式」でも何らかの形で,地面からはカサ上げしてありました。 これらと比較すると,地面を這うように設置されている「純和風」ってのは, 我々が「タイ式」の用法に迷うように,日本に来る外国の方々にとってはチョイトばかり戸惑うものではないでしょうか。 外国の方に日本を紹介するサイトでは,某サイトの某ページの如く,「純和風」トイレについても詳しい解説が必要かもしれませんよ。 ちなみに,このサイトの「タイ式」トイレの紹介ページは,その後タイを旅行された方から賞賛の辞を戴いております。 たかがトイレですが,されどトイレですからねぇ。 世間では敬遠されがちですが,日常生活に密着したこういうものも,視点を変えて蛙の眼で見るってことが大切なのかもしれません。 この他にも,綺麗な町並み,ニューカマーシーズンを象徴する桜,自動販売機やパチンコ屋の多さ,ちょっと冷やっこい空気など,蛙として感じることは多々ありました。 慌ただしい10日間でしたが,日常の「日本の当たり前」を冷静な眼で見ることができたひとときでした。 (2004年4月記)
|