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タイ鉄道 〜 実践編:メークロン線道中記 その2 〜 | |||||||||
メークロン線は単線ですから,途中の駅で対向列車と離合します。 ゴトゴトと1時間ほど走り,ほぼ予定どおりに終点の Mahachai に到着です。
ドヒャ〜ァ,着いてビックリ! Mahachaiの駅は,これまた市場の真っ只中じゃないですか! 列車を降りると周りは市場,肉,野菜,雑貨,衣料 etc... 何でもありそう。 写真撮ってませんが,ホンモノの豚のお面〜豚の「顔」の部分〜も肉屋に並んでました。 スゴイねぇ! 駅を出ると,道の両脇には取れたての海産物を並べた露店や商店がズラリと並んでいます。 さすが川岸の街,人通りも多く活気もありますよ。 なんか,バンコクの雑踏の延長みたい。 ゆっくり見て回りたいところなのですが,川の向こうの Banlaem からの列車は 10:10 に出発。 時計はもう9時半をとっくに回っています。 「ここは帰りに取材しよう」と,日本語達人氏と川を渡る船が発着している船着場(1)に行き, Banlaem 行きの船はどこから出るのか,船の切符を売っているオバちゃんに聞いてみます。 「ルア・パイ・サタニィ・ロッファイ・バンレーン・ユーティーナイ(Banlaemの駅に行く船はどこ)?」 どうやら伝わったようですが, 返ってくるのは機関銃のようなタイ語。 判る単語だけを繋いでみると「列車は無い,Maeklongに行くのならバスで行くこと,バスはあっちの方だよ」と指をさしています。 う〜んおかしいなぁ,列車はあるはずだけどなぁ... と不満げにオバちゃんが指した方に歩いていって,また船着場を聞いてみます。 最初はタイ語で聞いていましたが,近くに英語がわかるオジさんがいたので援護射撃をくれました。 オジさんは, 今行ったばかりの船着場(1)を指して「あそこから出てるよ,5バーツだ」と教えてくれます。 時は刻々と過ぎていく,ここで焦っても仕方ない。 日本語達人氏と協議の結果「とにかく,船に乗ってみよう。 それで訳のわからないところに行ったり,列車に間に合わなかったら戻ってくるだけのことだ!」と全会一致(といっても,二人しか居ないのだが)で可決,踵を返して船着場(1)に戻ります。 さっきのオバちゃんに船に乗ると言って切符を買うと,1人2バーツ。 「ハーバーツ・アライ(5バーツはな〜に)?」と聞くと,「モータサイ(バイク)」と言います。 まぁ,2バーツで乗れるのならいいや。 切符を買って船に乗り込むと,どうやらバイクも運べるフェリーのようで,お客に混じって次々とバイクが乗ってきます。 程良く船が埋まった頃,向こう岸目指して出港! まぁ向こう岸と言っても目と鼻の先に見えていて,船で5分もかからない距離。
暫く歩いていくと,道の向こうに列車の車両らしきものが見えています。 「おぉ〜,駅はあそこだぁ!」 日本語達人氏と二人で足を速めると,あれ?お寺の境内に入りました。 でも,列車は相変わらず前方に見えています。 時計を気にしつつ, 一路列車を目指して行き,Banlaem の駅の裏側無事到着。 ところが... ところがです! まだ時計は10時10分まで至ってないというのに,イザ出発するような列車が無い! どこに居るの,Maeklong 行きの列車は?
車両を整備しているオジさん達のところに行ってみます。 「ロッファイ・パイ・メークロン・ユーティーナイ(Maeklong行きの列車はどこ)?」と尋ねると,オジさんの一人が英語で答えてきた。 "Today, no service!" ガ〜ン! なんと今日は「点検整備の日」で,メークロン西線は全面運休という訳なのです! ビ〜ンゴォ〜 これぞタイ! 3年近くに及ぶ滞在中で,最も「タイらしい」場面に直面することができました。 な〜るほど,さっきの船着場(1)のオバちゃんは,「今日は列車は運休だから,バスで行きな!」と言ってたわけですね,ここに来てやっと納得。
英語オジさんは「君たちは日本から来たのだろう? この車両は日本製だぜ,よく働くよ!」と誇らしげに話してる。 ここでキレては
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この後は,もと来た Wongwainyai駅に戻って日本語達人氏と中華街(ヤワラー)に行き,反省会と称してフカヒレスープを堪能。 いやぁ,美味かったですねぇ...。 以上,チョイとばかりディープで,タイらしさのビ〜ンゴォ〜を射止めたメークロン線の旅でした。これからチャレンジしようという方の一助にでもなれば幸甚です。 ここで,ひとつ注意事項を。 列車と周りの建造物や電柱などとの間隔が, ところによっては非常に狭いところがあります。 よって列車内から写真を撮影する時などに,窓から頭や手を出すのは極めて危険です。 場合によっては死に至ることもあり得ますので,十分注意して下さい。 長々と並べた道中記をお読み戴き,ありがとうございました。 取材同行・ご協力戴いた日本語達人氏にも,この場を借りて感謝します。(2004年4月記)
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